ソロ充にキョロ充…非リアと同じ意味？陰キャも同義語なのか？

2022 12/14

2022年12月14日

一つとして同じ意味がない「○○充」

リア充という言葉が確立し、辞書にも掲載されるようになりました。2022年現在、コミュニケーションを表現する言葉で「キョロ充」や「プア充」というように「○○充」が数多く派生しています。

「充」がついているから同じ意味にとられることもありますが、実は一つとして同じ意味は存在しません。それぞれの言葉の意味が異なることを理解することで、コミュニティでの付き合い方を円滑に進めることができます。

また自分がこれらの言葉に当てはまる存在になっているかも?と気づくこともできるでしょう。

これからまとめる言葉には、他人を揶揄する意味があるものや、自己肯定感を下げてしまう言葉もあるため、正しい使い方を知ることも大切です。

友達を失いかねない「キョロ充」

自らを「リア充」としてキャラづくりしており、一人でいることがバレないよう常に当たりうかがいながらキョロキョロしてる人を指しています。また、リア充であることをアピールするために誰かのまねをするほか、うそをつくこともあるのでどこかで必ずほころびが生まれるのもキョロ充の特徴です。

自分の軸を持たずにリア充をアピールすることから、他人にはバレている傾向もあります。キョロ充の事実がばれてしまうと、周囲の人に距離を置かれることも多いので注意が必要です。単独行動のときは一人でこそこそ動くことが多いのも、大きな特徴です。

本人は非リアを認めたくないため、リア充を装っています。

強がりに響きやすい「ソロ充」

「ソロ充」はひとりぼっちでも充実していることをアピールするときに使われます。互いを認め合い、個の尊重が重視される昨今では「ソロ充」は素敵な言葉として取り上げられることがありますが、実は用法誤りとされています。

意味を掘り下げると、「独りぼっちなのに、充実していると強がりを言うこと」と解釈できます。

また、「非リア」との違いが判らないという声があります。非リアは「これまでリア充だった人が何らかの出来事でリア充ではなくなった」場合に使います。例えば、彼女と別れて一人になった場合だとわかりやすいでしょう。

それに対しソロ充は「恋愛経験がない、恋人がない非リア充」と受け止められます。婚期を逃してしまった人の強がりとしても受け止められやすいので、注意したい言葉です。

我が道を行く「ネト充」

ネト充は、インターネット上（いわゆるバーチャル世界）でなら充実していることを表す言葉です。ネット世界はとてつもなく広いため、これだけの意味ならば非常に広義な言葉となります。YouTuberやインフルエンサーとして活動し、多くのフォロワーを集めている場合でも「ネト充」ですし、これまで副業だったネットビジネスが軌道に乗り専業化させたといった場合でも「ネト充」になるでしょう。

本来の「ネト充」の使い方はこちらです。オンラインゲームで知り合った異性アカウントと仲良くなり、ゲーム上のチャットでやり取りしているから充実しているというケースが第一に挙げられます。

また、ネットゲームの登場人物に出会ってから毎日が充実してきたというようなケースも存在します。
いずれもリアルの相手ではないのがポイントです。

リア・非リアとは全く異なる「プア充」

プア充という言葉は「リア充や非リア充」とは全く異なる言葉です。「低所得でもできる充実した生き方」の提唱や、「ワーキングプアでも充実した生活を送っている人」を指しています。こちらはリア充の対義語として用いられることがあります。

しかし、プア充は生活全般が大きくかかわってくる言葉なので、コミュニティ上でライトに使われるリア充とは別の言葉としてとらえることをおすすめします。

プア充だからミニマルライフを楽しんでいる、結婚や子育ては現状ではできないが一人なら生活できているというように、自らの力で生活の基盤がきちんとできていることが前提となる言葉です。

陰キャと非リアは似て非なる言葉

2020年代に突入し他ころから「陰キャ・陽キャ」という言葉が使われるようになりました。陰気なキャラ、陽気なキャラの省略形です。陰キャは、非リア充と同義語ととらえられる言葉ですが、似て非なる言葉です。
この言葉にはいくつかの意味があります。例えば陽キャの場合、

「コミュニティで自分が取り残されないよう陽気なキャラクターを演じる」
「牽引力があり、リーダーシップが取れる存在」
「底抜けに明るくて、周りを楽しませる存在」

などの背景があります。

陰キャの場合は

「コミュニティ内で目立たないように静かなキャラクターになる」
「陽キャ側の人間が優位に立つために、相手に投げかける言葉」
「単純に陰気な雰囲気を持つ人」

などの背景があります。
「私生活の充実度」で振り分けられるリア充や非リア充とは異なる意味合いがあることがわかるでしょう。

また陽キャでも恋人がいない、陰キャでも恋人がいるというケースもあるため、比較の対象にはなりません。

「オタク≠陰キャ≠非リア」

かつては、非リア充はオタク気質があるというような見方をされていました。しかし、現代ではオタクだから陰キャや非リアという見方はされません。陰キャはコミュニティの中で目立たないように過ごす人を指し、非リア充は彼女と別れたなどの理由で生活の充実度が下がってしまったというようなケースを表します。オタク要素は全くありません。

陰キャはオタクだなどという見方は、偏見にもつながるのでさけましょう。

もちろん、オタクとネト充をひとくくりにすることも避けたほうが良い場合があります。今では「推し活」と呼ばれることが増え、オタク活動が市民権を勝ち取りました。しかしリア充が流行した当時のオタクはまだまだ、他人に知られたくない深い趣味といった見方があり、第三者からの蔑みの対象でもありました。

こういったことからも、オタクと安易に位置づけるのは避けたほうが良いケースもあります。