リア充(陽キャ)の意味を理解しよう
リア充とは、「リアルが充実している人」の略語です。
この場合の「リアル」とは、私生活を指しています。
つまり、私生活が充実している人がリア充です。
後述しますがリア充とは自己評価ではなく、他者による評価になります。「あの人はリア充でうらやましい」というような言葉の使い方であり、自分自身を「私はリア充です」と表現することはありません。
ここでは、「リア充と評価される人はどのような人か」という点にウェイトを置いて解説します。もし自分自身が「リア充な人とみられたい」と思うならば、特徴をつかむことも大切です。
ただし、注意したいのはリア充という言葉が流行した2005年ころと2022年の現在とでは時代が大きく様変わりしていることです。
また、この数年はSDGsの観点からも多様性を認め合う世の中になりつつあるため、当時の「リア充」の定義は若干そぐわないかもしれません。現代では広義にみて「人生を楽しむ人」と受け止めるのが最適でしょう。現代で「リア充」といえる人と解釈して解説をします。
流行当時の「リア充」(陽キャ)
「リア充」という言葉を深く探れば、なぜ「リアル」と称されるのかといった疑問が生まれます。
リア充という言葉はもともとネットスラングであり、大学生がインターネットの掲示板サイトで書き込んだことが始まりと言われています。
時代背景をみると、2000年代初めはインターネットやパソコンが家庭に普及し浸透し始めたころ。
ケータイ（ガラケー）なども学生なら一人一台持てるようになった頃です。
今のようにICT（情報通信技術）を駆使したスマートメディアや、AI（人工知能）搭載のアイテムというものはほぼ皆無でした。
テレビもアナログ放送だった時代です。
新しいコミュニティーツールだったインターネットなら広い人とつながることができ、視野が広がります。
その反面インドア中心の生活になりつつあり、インターネットの世界に没入する人も増えてきました。
いわゆるバーチャル生活ですね。
その対義語が「リアル」となるのです。
その時代にバーチャル生活が中心だった人は、「オタク」とひとくくりにされていました。
オタクは今のようにオープンな存在ではなくサブカルチャー的な位置づけだったため、どちらかといえば「陰」のイメージがもたれていました。
当時のオタクはインドア生活で、外界とも接触が少なく、周りから疎まれた（うとまれた）存在だったことも背景の一つと言えるでしょう。
その結果「ネット生活にのめりこんでいる大学生」と「大学生活を仲間と一緒に謳歌している大学生」の対極が大きくなり、「リア充」という言葉が生まれたのです。
もともとはネット生活にのめりこみ、私生活で仲間を作れない大学生が、日の当たる学生生活を楽しむ大学生を揶揄（やゆ）するための言葉だったということを念頭に入れましょう。
ネットスラングという意味も理解できるのではないでしょうか。
現在の「リア充」(陽キャ)とは
現在でいう「リア充」は名実ともに私生活が充実している人、もしくは私生活を充実させるすべを持ち、生活の工夫ができる人をさします。
また他人の評価だったかつての言葉の意味は薄れ、今では「自分が充実していると感じていること」もリア充の言葉の解釈の一つだといえるでしょう。
このことからもわかるように、羨望（せんぼう）の意味合いは残されていますが、皮肉や揶揄（やゆ）の意味合いはほぼなくなっています。
2020年に突入後、世界的に流行した新型ウイルスによる社会生活の機能停止がこの理由として挙げられます。
集団生活や各種イベントができなくなり「おうち時間」が推奨されるようになったためです。
誰もがリア充ではなくなり、このような状況下でも生活を充実させるための工夫が求められるようになりました。
こういったところからもリア充の言葉の意味が大きく変わっていったといえるでしょう。
「自分の今の生活を受け入れられず、キラキラした生活をしている相手をねたむ気持ちから生まれた言葉」だった「リア充」も、時代の変化とともにその意味合いは大きく変化しました。
しかし、現代のおけるリア充の概念も2005年ころの印象が根強く残されている分もあります。
リア充と非リア充の割合は年代によっても異なります。以下の記事で詳しく解説しています。
リア充の１日の暮らしについては、以下の記事を御覧ください。
リア充のメリット・デメリット
リア充は華やかで憧れの的になっていることでしょう。しかしながら、当然メリット・デメリットが存在します。
詳細は以下の記事で解説しています。
リア充(陽キャ)の特徴的な見た目を知ろう
リア充と評価される人の多くは、社交的で行動的です。
さわやかな印象で「付き合いやすい男子」といった印象が強い特徴があります。
見た目からも人づきあいがよさそうな印象があり、だれとでも仲良くできる優しい雰囲気があります。
服装などが気になるところですが、現代の解釈で言えばブランド品でも量産型のファストファッションでも構いません。
一番大切なのはトレンドをしっかり押さえ、清潔感がある服装をしているか否かといった価値観が重視されます。
このところでは、個人の価値観が重視される世の中なので、定番の服でも着こなしができていればリア充をアピールできます。
当時はまだ古着などの着用はマイノリティな印象がありましたが、古着にお金をかけられる、古着でおしゃれができる人も「リア充」として認められています。
毎日同じ服を着たまま、ほつれやヨレなどを気にしないなどオンとオフの切り替えがない服装をしている人は「リア充」とは言えないでしょう。ここはリア充全盛期と現代も変わらない大きな要素です。
「リア充」は生活の充実度を推し量る言葉です。見た目は気にせず受け入れる世の中ながらも、服装のきちんとした感じや着こなしといったファッションセンスはリア充を語るうえで大事になります。
リア充(陽キャ)って体力がある？
リア充の人は、体力があるというよりも「バイタリティにあふれている」と評価すべきでしょう。
チャレンジ精神がある、自分が興味を持ったことに対し深く知ろうとするなど自分の視野を常に外側に向けています。
また、フットワークが軽く、どんなところへも出かけるのも特徴的です。
インターネットや仲間など、さまざまな媒体からの情報収集も欠かさず、知りえた情報に関しては些細（ささい）なことでも自ら検証します。
このように自分自身が興味を持ったことに対しどんな事にも足を運ぶため、リア充は体力があるといわれることもありますが、実際体力はほぼ関係ないでしょう。
リア充と呼ばれる人には、私生活を忙しくしている人や仕事や趣味にスケジュールが埋まっている人が多い傾向もあります。
また、自らが組み立てたタスクをしっかりこなせる計画性も持ち合わせているため「体力がある」ようにみられるのです。
「バイタリティにあふれている」「フットワークが軽い」「計画性がある」「情報収集にたけている」
といったキーワードをたどるとリア充の生活が見えてくるでしょう。
リア充の持ち物は独特
リア充といえばアクセサリーや携帯の２台持ちなどが想像できるかと思います。リア充がよく使う持ち物について、以下にまとめました。
コミュニケーション能力が必須！リア充の話し方
リア充になるためにはスムーズなコミュニケーション能力が必要になります。とはいえ何らかの指針なくしてはコミュ力を鍛えることは難しいでしょう。そんなあなたのために、リア充の話し方をまとめました。
リア充を使った例文や具体的な会話例は以下にまとめています。
リア充(陽キャ)に多い趣味
当時のリア充
リア充という言葉が流行したころは、仲間と一緒に楽しめる趣味を持つことがリア充認定の要件と考えられていました。
テニスやワンダーフォーゲル、カラオケなどが代表的な例です。
ただし、ここで注意したいのが仲間と一緒といっても同性だけの集団はNGというところです。
男性だけの集団ではリア充とは言い切れません。
男女の比率がほぼ同じの環境で楽しい時間を過ごせるだけで「リア充」となります。
さらに、周囲からリア充だと評価される人は、サーフィンやバスケなどだれでも知っているスポーツに長けている人や、幅広い知識を持っている人が挙げられます。
つまりスーパーマンもしくはそれに近い存在である必要があったのです。
現在のリア充
2020年代では「集団でも個でも楽しめ、充実できる趣味」があればリア充になれます。
もちろん、オンラインゲームでも構いません。キャンプや旅行、スポーツなど自分自身がライフワークとして確立できれば「リア充」の仲間入りが可能です。ここは流行当時と現代で大きな違いとなるでしょう。
趣味だけではなく、自分自身の特徴を生かして仕事として確立させている人もそうでしょう。
YouTuberやインスタグラマーなどは発信している内容だけを切り取れば「リアルが充実している人」に見えますよね。
現代では趣味にお金をつぎ込める人や、趣味でお金を稼ぐ人などもリア充の定義に入ることがあります。
「推し活」と言われるように、これまでオタクと表現されてきた過度な趣味へののめりこみが広く受け入れられています。
好きなものや人を好きだと公言し、何らかの活動へ発展させている人もリア充だといえるでしょう。
リア充が多い部活については、以下にまとめました。
リア充(陽キャ)の交友関係と恋愛事情
リア充の人は男女問わず交友関係が広いのが特徴です。
広い人脈を持ち、その場に見合った人選を行えるのもリア充ならではと言えるでしょう。
人当たりがよく、分け隔てなく相手に接することができるため、いつでも周りに誰かがいる状態です。
もちろんコミュニティの中心にいるか否かは問いません。
また、以前の「リア充」の定義としては彼女がいることも前提でした。
ネット世界の中にいる人たちにとって「ほしいもの」をすべて手に入れているのがリア充の要件だったこともうかがえます。
ネット世界の中にいる人達と、リアルな世界にいる人たちとの充実度に差が大きく開くことで「リア充」への揶揄が強まる傾向にありました。
このところでは、仲間の有無や恋愛をしているか否かは問われることが少ないようです。
恋愛と私生活の充実は別ですし、SDGsや多様性社会の観点からも個の存在が尊重され無理に集団にいる必要もなくなりました。
こういったことからも、時代の変化がうかがえます。
もちろん、恋愛対象のパートナーがいることや同じ趣味嗜好を持った仲間がいることは生活を充実させる大きな要素になりますが、多様化した社会の中ではこれだけがすべてではなくなっているのが事実です。
新型ウイルス感染不安が払しょくできない昨今では、集団でいれば批判の対象になりやすく、リア充の要素としての「仲間が集うこと」は打ち消されつつあります。
こういったところからも、交友や恋愛は切り離して考えられるようになりました。
しかし、SNSのフォロワー数やネットコミュニティの仲間など自分の発信で増える仲間の数はリア充の要素となるケースがあります。
リア充(陽キャ)は概ねポジティブ！
現代になっても、リア充と呼ばれる人は概ねポジティブな思考を持っています。
この軸は言葉が流行した当時も今もしっかりと残されています。
さまざまな物事に対して、楽しみを見つけ最後まで力を出し切ろうとします。
またチャレンジ精神も持ちあわせているため、失敗しても積極的にリトライします。
ただし、リア充アピールのしすぎは禁物で嫌われる要因になります。リア充アピールの詳細は、以下の記事にまとめました。
突然社会生活が通常通り送れなくなったところから始まった、2020年代は「おうち時間」や「自分時間」という言葉が流行しました。家の中でいかに楽しい生活を送れるか、自分ひとりでもどこまで生活の質を向上できるかが問われた時期です。ポジティブな思考に切り替え、自分一人でも生活を楽しめる工夫をする人がリア充と呼ばれることもあります。
逆境でもどのように前に進んでいくかを考えられると生活に張り合いが生まれます。
ただし、逆境の中で気負えば気負うほどメンタルの面でダメージを受けやすくなる部分です。
無理をせず自分ができる範囲内で、楽しめることを見つけるのが「イマドキのリア充」です。
できるだけ長く続けられて自分にプラスになるものなどを取り入れていくと、ポジティブな気持ちも膨れあがっていくでしょう。
新型コロナの流行によるリア充の生活については、以下の記事をご覧ください。
リア充はネガティブなことも言う
リア充も人間ですから、嫌なことがあります。嫌なことがあればネガティブになることもあるでしょう。リア充のネガティブ関係の記事は以下にまとめました。
リア充がすること・しないこと
リア充の特徴といえばアウドドアですが、インドアに代表されるゲームなどはプレイするのか気になっていることでしょう。詳細は以下の記事で解説しています。
リア充の学術論文を読みたい場合の探し方は、学術的につづられる「リア充」！？リア充の論文まとめ – リア充.com にて簡単に解説しています。
リア充が使うプログラミングエディタは？
エンジニアといえば、まさに今旬の職業で、プログラミングを生業（なりわい）としています。プログラミングをするためのエディタはVimとEmacsを使えることがプロの証だと言われています。どちらも機能的な差はあまりないものの、どちらのエディタを使っているかによって年収に大幅な開きがあることが明らかになっています。
以下の記事にまとめましたので、お時間がある方はご覧ください。
リア充(陽キャ)の特徴は変わりました
リア充な男性像が知りたい、自分もリア充になりたいという気持ちを持つ人が増えています。
しかし2020年代に突入後の現在におけるリアルな生活と、リア充という言葉が爆発的に流行した今とでは言葉が持つ意味や生活様式ががらりと変わっています。
その当時のリア充像を追い求めてしまうと、SDGsの世の中にそぐわない、多様性や個の尊重に逆行していると受け取られることもあります。これでは本末転倒ですね。
さじ加減が難しいところですが、普段から服装に気を付け、自分の身の回りを豊かにさせる工夫をすることが大切です。
また、何事にも楽しんで取り組むこともリア充への入り口となるでしょう。かつての「リア充」の概念とは大きくハードルが下がっています。
コミュニケーションが苦手といった人もリア充になれるチャンスがたくさんあるので、まずは自分の身の回りの環境を整えていくことから始めるのもいいですね。
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