「リア充爆発しろ」は祝福の言葉にもなりつつある
元々ネガティブな意味だった「リア充爆発しろ」ですが、SNSで広まり、若者言葉・ギャル語としても使われていくうちに、別の意味を含むようになりました。
仲の良い友達に恋人ができた時に、「リア充爆発しろ!」と言ったり、好きな芸能人や声優の結婚報告のコメント欄に書かれたりすることもあります。
この時、多くの人は元来の意味ではなく、親しみや祝福を込めて使っていることが殆どです。
ネガティブな言葉であっても、界隈に浸透することで意味が変化することは、日本語の口語において珍しい話ではありません。
例えば「ヤバい」も、本来は「危ない、困る」という意味で使われる言葉でした。
1980年代の若者言葉では「(ファッション的に)格好悪い」という意味で使われ、やがて1990年以降には、逆に「(言葉にできないほど)凄い、最高」という意味を持つようにもなっています。
「もげろ」って?「リア充爆発しろ」の様々な派生形
はじめこそ悪態、呪詛のように使われていた「リア充爆発しろ」ですが、言葉として一般化が進むにつれて、その意味はより軽いものとなりました。
そのバリエーションも豊富に生まれています。
「もげろ」もその1つで、こちらも元々は2chの用語です。
特に、カップルとなった男性に向けて使用されます。これはいわゆるシモネタです。
親密な恋人同士が「致す」こと、仲良しの様子を妬む→「男のちん〇もげろ」という文脈があり、転じて「リア充もげろ」、あるいは単純に「もげろ」と投げかけられることもあります。
こちらも「爆発しろ」と同様に、「身近に起こり得ることではない・起こす気はない」ことが気軽に使われる要因なのでしょう。
「リア充爆発しろ!」にテロの意味は含まれないが…
「リア充爆発しろ」とは言っても、言っている側は対象を能動的に爆発させたい訳ではない、いわゆるテロのような爆破予告でないことは先述した通りです。
しかし、言っている本人はそのつもりでも、他人の目に触れるところで書いてしまった以上、言葉に対する責任が生まれます。
具体的な人名や実行する場所、日時などを書き添えるなどして「実行する意思がある」と見なされれば、手の込んだ冗談のつもりであっても「テロ予告」と見られておかしくないものとなります。
冗談めいた雰囲気やネットスラングという立ち位置、ポジティブな意味合いの変化があるとはいえ、「爆発しろ」という言葉は、加害性があるとまではいかずとも「乱暴な言葉」には違いありません。
使う相手、使い方には注意しましょう。
リア充の基本や定義については、「リア充の意味や定義・条件・略語。時代と共に変化していった流行の歴史について」の記事でまとめています。
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